新型コロナウィルスの感染者が収まらない状況の中、葬儀業界も新たな感染予防対策を次々と打ち出し工夫しています。
葬儀業「新型コロナウィルス感染拡大防止ガイドライン」をもとに、私たちが受付をさせていただきながら経験させていただきましたことも含め、今後、飛沫感染と接触感染を予防するためにどのような努力を継続すべきか考えてみたいと思います。
飛沫感染を防ぐために
飛沫感染とは、咳やくしゃみ、至近距離での会話でウィルスが空気中に放出されたり、唾が相手にかかってしまって感染してしまうことを指します。
新型コロナは飛沫と共に人から人へ感染していきますので、その飛沫を防ぐ必要があります。
どのように飛沫感染を防いでいけばよいのでしょうか。
新型コロナは飛沫と共に人から人へ感染していきますので、その飛沫を防ぐ必要があります。
どのように飛沫感染を防いでいけばよいのでしょうか。
マスク
以前はマスクを着けての葬儀参列は控えられていましたが、現在はマスクを着けていないと入館できない式場がほとんどです。
メリットとしては大きな飛沫を出しにくくなりますし、口や鼻に直接手指が触れることが少なくなります。デメリットとしては、マスク表面を触ってしまうと接触感染のリスクを高めてしまうことや、表情全体や口の動きが見えないことが挙げられます。
「自分はウイルスに感染しないから大丈夫」という理由でマスクを装着することを怠るのではなく、「周囲の人にウイルスをうつしてしまったら大変」という危機意識を持ってマスクを装着するように心がけなければなりません。
マスクには、主に以下のような種類があります。
・N95マスク、サージカル(医療用不織布)マスク
→N95マスクで99.9%、サージカルマスクで99%飛沫を減らす
・布マスク、不織布マスク→8割飛沫をキャッチ
・ニットマスク→隙間が多く飛沫を抑える効果が少ない
・バンダナ→飛沫を抑える効果は5割程度
・フリースのネックゲートル
→大きな飛沫を小さな飛沫にバラバラにしてしまい逆に10%飛沫を増やす
メリットとしては大きな飛沫を出しにくくなりますし、口や鼻に直接手指が触れることが少なくなります。デメリットとしては、マスク表面を触ってしまうと接触感染のリスクを高めてしまうことや、表情全体や口の動きが見えないことが挙げられます。
「自分はウイルスに感染しないから大丈夫」という理由でマスクを装着することを怠るのではなく、「周囲の人にウイルスをうつしてしまったら大変」という危機意識を持ってマスクを装着するように心がけなければなりません。
マスクには、主に以下のような種類があります。
・N95マスク、サージカル(医療用不織布)マスク
→N95マスクで99.9%、サージカルマスクで99%飛沫を減らす
・布マスク、不織布マスク→8割飛沫をキャッチ
・ニットマスク→隙間が多く飛沫を抑える効果が少ない
・バンダナ→飛沫を抑える効果は5割程度
・フリースのネックゲートル
→大きな飛沫を小さな飛沫にバラバラにしてしまい逆に10%飛沫を増やす
フェイスシールド
マスクと同等の効果は期待できないものと考え、人と人との距離を空けるなどの配慮をした上で装着することが必要です。
眼鏡と同様、目からの感染も防ぐことが可能となり、マスクとのダブル仕様でより効果があります。また、無意識に目や顔を触ったり、マスクと併用した際にマスク表面を触ることが少なくなります。消毒殺菌すれば、再利用も可能です。
眼鏡と同様、目からの感染も防ぐことが可能となり、マスクとのダブル仕様でより効果があります。また、無意識に目や顔を触ったり、マスクと併用した際にマスク表面を触ることが少なくなります。消毒殺菌すれば、再利用も可能です。
マウスシールド
口元だけを覆う、透明のプラスチックもマスクの代わりに活用されています。マスクの効果を調べた実験では、顔とマスクの間隔が少ない製品のほうが飛沫の予防効果が高いと言われています。
表情が見えて呼吸もしやすいことから、飲食業や接客業の方々に使用されることが多いようです。
しかし、上部が解放されていることで、呼吸や発話によって発生した小さな飛沫を吹き上げてしまう危険があります。大声は出さず長時間の対面は避け、換気を良くして距離をとることに注意すれば感染リスクが減ります。
表情が見えて呼吸もしやすいことから、飲食業や接客業の方々に使用されることが多いようです。
しかし、上部が解放されていることで、呼吸や発話によって発生した小さな飛沫を吹き上げてしまう危険があります。大声は出さず長時間の対面は避け、換気を良くして距離をとることに注意すれば感染リスクが減ります。
飛沫感染防止シート(アクリル板)
咳やくしゃみが飛ぶ範囲は、1~2メートルといわれます。多くの方々がマスクを着用されている現状では、マスクが一つ目の防波堤として、シートやアクリル板が設置されていればさらに飛沫感染の予防効果が増すかと思われます。
葬儀場では、受付に透明のアクリル板を設置したり、座席配置が対面になる場合には透明のビニールカーテンで遮蔽するなどの工夫がされています。
葬儀場では、受付に透明のアクリル板を設置したり、座席配置が対面になる場合には透明のビニールカーテンで遮蔽するなどの工夫がされています。
打ち合わせのオンライン化
対面で行う会議には飛沫感染のリスクが潜んでいるため、電話会議やビデオ会議などにシフトすることは、感染予防に効果的な対策といえます。
葬儀社とご遺族様との打ち合わせの際は、電話、FAX、メールや郵便物等を併用することが推奨されています。
葬儀社とご遺族様との打ち合わせの際は、電話、FAX、メールや郵便物等を併用することが推奨されています。
換気の徹底
換気の悪い密閉空間を改善することが、感染予防対策として挙げられています。
葬儀会館におきましては、できるだけ広めの会場を手配し、対角線上にある窓やドアを1時間に2回開け換気を行うことが望ましいとされています。
葬儀会館におきましては、できるだけ広めの会場を手配し、対角線上にある窓やドアを1時間に2回開け換気を行うことが望ましいとされています。
ソーシャルディスタンス
飛沫感染は、主に咳やくしゃみによるものです。それぞれの飛散距離は、咳で2mくしゃみで3m程といわれているため、厚生労働省では相手との距離を2m、最低でも1m取ることを推奨しています。
葬儀場では、人と人との間隔を2m以上空けて着席できるようレイアウトを変更したり、お焼香で並ぶ際にもソーシャルディスタンスを考慮して誘導するよう求められています。
また、マイクロバスで火葬場へ行く際は乗車人数を2分の1にしたり、個々が自家用車で行くなど、極力3密を避ける工夫をしています。
葬儀場では、人と人との間隔を2m以上空けて着席できるようレイアウトを変更したり、お焼香で並ぶ際にもソーシャルディスタンスを考慮して誘導するよう求められています。
また、マイクロバスで火葬場へ行く際は乗車人数を2分の1にしたり、個々が自家用車で行くなど、極力3密を避ける工夫をしています。
接触感染を防ぐために
接触感染とは、感染者と直接接触、または汚染されたドアノブや電車の手摺りを介して間接的に接触することで感染することを指します。
接触感染は、感染原因の50~80%の割合を占めるともいわれています。至る所に接触感染のリスクが存在し、すべてを防ぎきることが難しいためです。
取り組みたい接触感染対策には、以下のようなものがあります。
接触感染は、感染原因の50~80%の割合を占めるともいわれています。至る所に接触感染のリスクが存在し、すべてを防ぎきることが難しいためです。
取り組みたい接触感染対策には、以下のようなものがあります。
非接触式赤外線体温計やサーマルカメラ体温検知システム
新型コロナウイルスの主な症状は、発熱や喉の痛み、倦怠感といった風邪のような症状の他に、味覚異常・嗅覚異常を訴える方が多いのが特徴です。
風邪のような症状がある方と接触しないことが、一番の感染防止対策であるといわれています。
葬儀場では、入館時にご遺族様や参列者様の体温を非接触型の体温計で測定することで、感染拡大の予防をしています。体温測定サーマルカメラを設置している会館も、増えてきているようです。
風邪のような症状がある方と接触しないことが、一番の感染防止対策であるといわれています。
葬儀場では、入館時にご遺族様や参列者様の体温を非接触型の体温計で測定することで、感染拡大の予防をしています。体温測定サーマルカメラを設置している会館も、増えてきているようです。
拭き掃除
菌やウィルスと接触しないよう、殺菌作用のある消毒剤を使ってこまめな清掃をすることが大切です。
以下のような場所に、接触感染のリスクが潜んでいます。
・ドアノブ
・文房具
・デスク・・・アリゾナ大学と殺菌シート製造会社が行った研究では、オフィスのデスクにはト
イレ便座の400倍もの細菌が潜んでいるという結果もあるそうです。
・パソコンのキーボードやマウス・・・パソコンを共有して使用している場合は特にリスクが高
いので、頻繁な除菌が必要とのことです。
葬儀の場では、記帳台や記帳する際に使用したボールペン、椅子やドアノブ、エレベーター等会葬者様の動線にあたる部分の清掃・消毒に努めています。
以下のような場所に、接触感染のリスクが潜んでいます。
・ドアノブ
・文房具
・デスク・・・アリゾナ大学と殺菌シート製造会社が行った研究では、オフィスのデスクにはト
イレ便座の400倍もの細菌が潜んでいるという結果もあるそうです。
・パソコンのキーボードやマウス・・・パソコンを共有して使用している場合は特にリスクが高
いので、頻繁な除菌が必要とのことです。
葬儀の場では、記帳台や記帳する際に使用したボールペン、椅子やドアノブ、エレベーター等会葬者様の動線にあたる部分の清掃・消毒に努めています。
手洗い
手洗いは、ウイルスを広めないためにも、自らが感染してしまわないためにも大切です。石けんをしっかりと泡立て、30秒かけて手の甲、指と指の間、指と爪の間、手のひら、指先、手首などすべての個所を丁寧に洗います。
「HAPPY BIRTHDAY」を心の中で歌いながら手洗いすると、丁度30秒手洗いができるそうです。
「HAPPY BIRTHDAY」を心の中で歌いながら手洗いすると、丁度30秒手洗いができるそうです。
手の消毒
消毒液の使用が効果的です。
葬儀場では、会館の入り口や親族控室、各式場に手指消毒液を置き、会館を利用する方々が常時手指の消毒を行えるように対策をとっています。
葬儀場では、会館の入り口や親族控室、各式場に手指消毒液を置き、会館を利用する方々が常時手指の消毒を行えるように対策をとっています。
参列者の名簿管理
葬儀業におけるガイドラインでは、葬儀で万が一感染が発生した場合に供え、個人情報の取り扱いに十分注意しながら参列者の名簿を管理するよう求められています。
二部制葬儀
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い葬儀の縮小化が進み、「大切な人の葬儀に出られないのは寂しい」といった声が多く寄せられたことから、二部制の葬儀を行う葬儀社が増えてきています。
友人や会社の同僚らが参加する「告別式」と、家族や親族らが参加する「葬儀式」の時間をずらして行うことで、密集を回避することができる葬儀形態です。ご遺族の皆様からは、「呼べないと思っていた故人の多くの友人にも参列してもらえゆっくりとお別れができた」と大変好評のようです。
二部制葬儀を今後さらに周知できれば、葬儀の小規模化を防ぎ、以前のように皆様で故人とお別れをする葬儀を執り行うことが可能となるでしょう。
友人や会社の同僚らが参加する「告別式」と、家族や親族らが参加する「葬儀式」の時間をずらして行うことで、密集を回避することができる葬儀形態です。ご遺族の皆様からは、「呼べないと思っていた故人の多くの友人にも参列してもらえゆっくりとお別れができた」と大変好評のようです。
二部制葬儀を今後さらに周知できれば、葬儀の小規模化を防ぎ、以前のように皆様で故人とお別れをする葬儀を執り行うことが可能となるでしょう。
弊社の取り組み
弊社スタッフは、葬儀の受付において感染を防ぐために、葬儀業のガイドラインに基づき、以下のような取り組みを行っています。
スタッフの健康管理
出勤時、式場入りの際に検温を実施。
熱がなくても、咳や倦怠感等の風邪症状がある場合、体調がすぐれない場合は無理をせず、報告して自宅療養とする。
熱がなくても、咳や倦怠感等の風邪症状がある場合、体調がすぐれない場合は無理をせず、報告して自宅療養とする。
マスクや手袋の着用
手指消毒をしてから、マスク及び手袋を着用。
特に、お香典を集計する際には使い捨てのビニール手袋を使用しています。
マスクや手袋を脱いだ後は、必ず手洗いをし消毒をしています。
特に、お香典を集計する際には使い捨てのビニール手袋を使用しています。
マスクや手袋を脱いだ後は、必ず手洗いをし消毒をしています。
打ち合わせ
ご遺族様との事前打ち合わせは、電話やFAX、メールなどで行っています。
受付時のソーシャルディスタンス
記帳台や受付において密にならないよう、可能な限りソーシャルディスタンスを保っていただけるような誘導を行っています。
受付周辺道具の除菌
記帳台や記帳する際に使用するペン、老眼鏡など、使用した道具類は全て除菌シートにて消毒を行います。
まとめ
新型コロナウイルスの感染が拡大しつつある中でも、ご遺族が最愛の故人と最期のお別れの場となる葬儀をきちんと行えるよう、葬儀業では「感染拡大防止ガイドライン」に基づき様々な取り組みをしています。
葬儀の受付では、多くの方々との対応が不可欠であるため感染リスクが高くなり、身内に受付を頼んで感染させてしまったら・・・といったご不安の声を多く耳にします。
弊社スタッフも感染拡大防止に取り組みながら、皆様に安全安心な環境で大切な方とお別れいただけますよう、身内の皆様に代わり心を込めて受付・会計をさせていただきます。お困りの際は、ぜひご相談ください。
新型コロナウイルス感染拡大の恐れから葬儀を縮小するのではなく、きちんとお別れができる、後悔のない葬儀が行えるよう、できる限りの努力・工夫に努めて参ります。
→「新たな葬儀のかたち」詳しくはこちら
葬儀の受付では、多くの方々との対応が不可欠であるため感染リスクが高くなり、身内に受付を頼んで感染させてしまったら・・・といったご不安の声を多く耳にします。
弊社スタッフも感染拡大防止に取り組みながら、皆様に安全安心な環境で大切な方とお別れいただけますよう、身内の皆様に代わり心を込めて受付・会計をさせていただきます。お困りの際は、ぜひご相談ください。
新型コロナウイルス感染拡大の恐れから葬儀を縮小するのではなく、きちんとお別れができる、後悔のない葬儀が行えるよう、できる限りの努力・工夫に努めて参ります。
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